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July 28, 2010

「リーダーは自然体」

9784334035679

リーダーは自然体

増田弥生/著 金井壽宏/著
光文社新書

【出版社のWebサイトより】
金井
「リーダーと呼ばれる人は、みんなどこかで無理をしていますよね。係長になったら少し無理をし、課長になったらもっと無理をし、部長になったらもっともっと無理をしているような気がします。(略)しかし増田さんを見ていると、ご自身は自然体を意識していないとおっしゃいますけど、少なくとも無理なくやってこられているように見受けられます」
増田
「30代前半でリーバイ・ストラウスという企業に入り、『社員全員にリーダーシップを期待する』というメッセージを受け取りました。以来、『ふつうの私が発揮する日常のリーダーシップ』を意識しています。リーダーが『すごい』のではなく、リーダーシップを発揮すれば、誰でも『すごい』ことができると信じています」
(本文より抜粋)

経歴だけを見ると華々しい増田さん。日本の大企業からはじまり、世界中でビジネスを展開している外資系有名企業の人材開発部門でリーダーという役割を担っていたとなれば。。。

でも、この本(半分は金井教授と増田さんの対談という構成をとっている)をよーく読み進めていくと、彼女の一見華々しいキャリアは、「結果」であり、そのプロセスは、副題の通り「無理せず、焦らず、ありのまま」であったということが分かる。
MBAもTOEICも無縁だった一女性社員が、結果として、外資系企業の「本社」で活躍し、人事部門の「トップ」になったわけだが、増田さんは決してそれをゴールとして目指してきたのではない。あくまでも、都度必要に応じて目の前のことに一生懸命だった結果、なのだと思う。

増田さんのキャリアの軌跡が書かれているが、ワタシが一番印象に残ったのは、外資系企業でがんばっていたその時のことではない。リーバイスを辞めて「3年間浪人中」だった時の記述である。

リーバイスをやめた私は定職につかず、肩書きなし、名刺なしで暮らしました。少しは不安になるかと思いきや、やってみたらとても楽しい3年間でした。仕事がなくても平気で生きていられるのも一つのスキルではないかと今では思っています。

(中略)

本当に暇なときは蟻を眺めて半年ぐらい過ごしていました。蟻というのは社会的動物で、群れの動きを見ていると、行動のルールやコミュニケーションの仕方が分かって、なかなか興味深いものでした。

(中略)

こうして暮らしてみてつくづくわかったのは、自分がいかに狭い世界で生きてきかということでした。リーバイスにいた頃の私は、世界を股にかけて飛びまわっているつもりでした。

(中略)

テレビで国会中継やお笑い番組や主婦向けの情報番組を見てると、私の知らないことがいっぱい放送されていました。自分はいかにいろいろなことを見逃してきたのかと思わざるをえませんでした。近所の子どもたちには子どもたちの世界がありましたし、アルバイトで知り合った人たちにもその人たちの世界がありました。そうか、私は、リーバイスという狭い世界の中にいたにすぎなくて、世界全体を知っていたのではないのだと考えなおしました。

金井教授も書かれているが、ふつうならば「キャリアの空白」としてネガティブにとらえがちなこの期間を、増田さんは「むしろ大切なキャリアの1ページ」ととらえている。その視野の広さ・・・というか、客観的に自分と他者をみつめることができていること(これは一種の才能なのかな???)が非常に印象深かった。

どんなに英語ができようが、MBAとか持っていようが、専門知識が高かろうが、ついていきたいと思えないリーダーもいる。
増田さんは、リーダーとしてついていきたいな・・・というか、一緒に働きたいなと思わせる、人間的に魅力的な視点を持った方なのではないかと感じた。

巷に多くあふれているリーダーノウハウ本や野心いっぱいのビジネス本に疲れた方に・・・特にオススメ。

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July 25, 2010

7月18日は(5回目)のダイ&ゆうバースデイ♪

記録的猛暑だった夏の日、わが家の裏に(確か)6匹の子どもを産んだちょろマツ(ご近所のらさん。今も健在。男癖が悪く?すぐに子どもを作るので、近隣数軒で協力して捕獲し、避妊手術してリリースした。)。
数日後、のちにわが家のムスメ。となるダイ&ゆうだけを残し、その場を去った。

目も開いていない2匹の赤ちゃん猫だったダイ&ゆう。

いろいろあったものの、7月18日に5歳の誕生日を無事迎えた。

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誕生日プレゼントですよ~。
高級ゴハンに、白いふわふわがついたおもちゃ。

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ゆう「今年の暑さ対策はプリンタの上でお腹を冷やすこと!」

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ダイ「暑いのイヤ~。このベッドの中にはね、保冷剤が入っているんだよ」

なんだかんだで仲良しな2人。
双子なんだもんね~。

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July 23, 2010

偉大なる先輩逝く・・・

シャンソン歌手、石井好子さんの訃報が流れた。。

石井好子さんは、わが母校(高校)の卒業生である。ちなみに、石井さんが入学・卒業したのは現高校の前身である女学校だが。

不確かではあるが、以前耳にしたところによれば、石井さんはスポーツ好きゆえ、わが母校を選び、入学したとかなんとか。。。その当時からスキー教室があり、屋内プールがあった高校など、そうそうなかっただろう。
確かに、スポーツというか体育は堪能できるな~。

わが母校が誇る卒業生といえば、今まで真っ先に名前が挙がっていた石井さん。
朝の情報番組で流れていたVTRでは、昨年のリサイタルの際に、ハイヒールをはき、ロングドレスできちんとメイクアップした石井さんが、素晴らしい姿勢でステージ中央に置かれたマイクに向かって歩いていく姿がうつっていた。その時点で病魔と闘っていたにもかかわらず・・・だ。
凛として、強くたおやかな女性。
一生をかけることのできる、専門的な仕事を得て、生涯現役を貫いた姿。
女子がつよーいわが母校の象徴として尊敬できる存在だった。

ご冥福をお祈りします。

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July 19, 2010

「告白」

Kokuhaku

告白

3連休(といっても、中日は入試で出勤だったし・・・)はともかく暑い。海の日なんて、東京で36.4度だと~。クーラーでくしゃみが出たり、お腹の調子が少しだけ不安定だったり、夏バテ気味だな~。

世間が夏休みモードなのに、ちょっと悲しい・・・ということで、一つだけレジャーの予定を入れてみた。
「映画を観よう」→「何にする?」
選択肢は、「インセプション」「トイストーリー3」「借りぐらしのアリエッティ」などなど。でも、オットの強い願望により、松たか子主演の「告白」に決定。
六本木ヒルズのTOHOシネマズに行ったのだが、「告白」は朝の1回のみの上映。9時45分スタートって早っ。

【あらすじ】
とある中学校の1年B組、終業式後の雑然としたホームルームで、教壇に立つ担任の森口悠子(松たか子)が静かに語り出す。「わたしの娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではなくこのクラスの生徒に殺されたのです」教室内は一瞬にして静まりかえり、この衝撃的な告白から物語は始まっていく……。(シネマトゥデイより)

先に観ていた友人から、「すごくよくできていておもしろいけど、観た後食欲なくすかも・・」という警告を受けていた。その感想は確かに・・・正しいな。
ストーリーはミステリーであり、R15指定でもあるので、「うわーっ!」と寒気がすることもあった。でも、映画の作り(構成)がすばらしく、観る側をまったく飽きさせない。松たか子演じる森口悠子が、憎しみを淡々と表現する表情が怖い。
そんな森口が憎しみ以外の表情を出すシーン・・・ファミリーレストランからの一人の帰り道・・・に、はじめて血が通っている人としての存在を感じた。

原作を読んでいない方にも・・・オススメ。

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July 13, 2010

「就活サークル」ねぇ・・

先日、テレビで知ったが、今や大学に「就活サークル」なるものがあるらしい。。。
共に、就職活動を乗り切るためのさまざまな活動をするサークルらしいけれども。

たまたま、時期を同じくして、mixiにて大学時代のサークルが入っていた連合団体(正式名称は「愛好会連合会」・・・体育会や文化団体連合会などと同じような、サークルの集合組織の一つ)の同級生からコメントをもらい、大学時代にタイムスリップした。

無駄な時間・・・同級生や上級生や下級生とともに、だらだらとおしゃべりをしたり、ゴハンを食べたりしていたあの時間。

履歴書やエントリーシートが、なんとなくうすーい印象を受けてしまうのは、その活動が、「すっかり誰かにお膳立てされたものの中での活動」であり、いつでも手を差し伸べられ、助けられ、大失敗することもなく、喧々諤々ケンカ腰でやりあうこともない、それくらいアッサリしたかかわりの「サークル活動」や「ボランティア活動」のことを無理やり書いているからなのかな?と思う。

話しは戻って「就活サークル」。
お互いに助け合う精神を養う活動としてはいいかもしれないが。テニスやスキーや野球やサッカーや音楽や演劇や鉄道の研究や・・・それらのコトよりも楽しいのかな?
というか、ワタシたちが、mixiで再会して盛り上がるように、20年後、30年後、職業や役職や年収や。。。そんなことはどうでもいい、ただの「良き仲間」としてずーっと付き合えるんだろうか?

なぞだ。。。

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July 11, 2010

はじめまして。虎太郎(仮)です。

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「はじめまして。虎太郎(こたろう)です。名前は仮です。なぜなら、”とらいある”でラムラボ家に来ている身分だから。。。この家のおとーさん(と言われている人)の、元同僚さんに保護してもらったのさ!」

「育猫経験の豊富な里親さん候補を探していて・・・。ここに流れ着いたというわけさ!」

「推定年齢2.5か月くらい?強くてたくましいおとこです!」

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「生まれは、栃木県川治温泉”宿屋伝七”(http://www.yadoden.co.jp/)の裏庭さ。」

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「ウチら、江戸っ子だし~」

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July 05, 2010

「ITホワイトボックス」

いやー。こんな番組をやっているとは。全然知らなかった。
もっと早くから見ておけばよかったな。

NHK教育テレビで放映されている「ITホワイトボックス」。

昔感動した「新・電子立国」のもっともっと初心者版みたいな感じなのかな?

昔見た「新・電子立国」では、インターネットのはじまりに感動し(はじめて「つながった!」というシーンに)、一太郎の日本語ワープロの開発に感動し(「日本語で!」というあの決意と開発の苦労に)、表計算ソフトの誕生に感動(大学院の学生が、「これをコンピュータでできればシミュレーションが容易にできるのに・・・」と想像したことが始まりであるという発想力に)した。

「ITホワイトボックス」は、技術のしくみなどの簡単な説明が中心なのだが、それでも、ITの背景にある人間模様や人と人との物語も描かれている。

最近、パソコン等の情報関係の授業方法にまったく自信がないのだが、技術や機械そのものはともかく(正直、追いつききれない)、人の生活や仕事を便利にした、ITの背景にある「人の思い」というものは、本当にいいよな~好きだな~と思った次第。

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July 04, 2010

日本教育工学会研究会@電気通信大学

たまにはアカデミックな世界ものぞいてみておこう・・・。

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調布の電気通信大学へ・・・。
日本教育工学会(一応・・・正会員になっている・・・)の研究会へ。
テーマは「新時代の学習評価:理論・システム・実践/一般」。

約30分くらいの発表のうち、興味のあるセッションをセレクトして、会場(といっても教室)を移動しながら聞く。

こういう研究会および学会に行っていいな~と思うのは、「ああ、困っていたり、悩んでいたりするのは自分だけではないのね」ということが分かることかな。
今回の発表も、京都大学!とか、東京工業大学!とか、今のワタシの勤務校とはタイプの大きく異なる(学生も、方針も)学校での研究ケースであったが、結構、本質的な課題は共通なんじゃないかなあ・・・と。

基本的には、広い意味で「いい授業のために」何をしようか、どういうツールが活用できるのか(特に教育工学会の場合は)、という話し。それが共通課題なのだろう。
誰にとって「いい授業」なのか?も含めてね。

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