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February 14, 2010

新入社員は失敗する生き物である

「情報システム部」の中には3つの課があった。
基幹システムの開発を行う課(仮に”1課”と呼ぶことにする)、関連部署との連携を統轄し情報系システムの開発等を行う課(同じく”2課”としておく)、そして、情報システムの日々の運用を行う課(同じく”3課”)。
ワタシが配属されたのは、「関連部署との連携を統轄し情報系システムの開発等を行う課」だった。

基幹システムは、その名の通りその企業の基幹的な業務を支えるシステム・・・たとえば、請求とか基本的な顧客管理とか契約管理とか。「トラぶったら、止まったら大変!」なシステムのことである。金融会社なのに、請求が間違ったり遅れたりしたらそりゃ大変だし。
その当時はバブル後期で、急速に会社が成長し、顧客・契約、そして商品も急増していた時代だった。1課は、ふくれあがるデータやアクセスが増えるシステムの維持と、新しい商品に対応する新しい基幹系システムの開発に追われていた。

3課は、基幹システムの運用が主な仕事。システムは運用時間が決まっており、夜中や休日にバックアップやメンテナンスを行う。また、請求や経理など、締め日が決まっている業務に関しては、それに合わせてシステムも更新するようになっている。
その日々の運用処理がつつがなく進められるように、各種のシゴトを行っていたのが第3課だった。

そしてワタシが配属された2課。基幹系以外のシステム・・・要は、絶対にとめちゃいけない!まではいかないシステムの面倒をみるという役割なのだが。
正直、この課が一番何をやっているのかわからないような課だった。
当時は、エンドユーザコンピューティングの出始めで、現場で必要なデータを出し、加工し、スピーディな業務遂行をしてもらう・・・という考え方が出回ってきた頃。
基幹系のシステムに蓄積されたデータを、現場(各営業支店など)で加工・出力して機動的な営業活動等に役立てる・・・そんな小回りのきくシステムを作り、提供するというシゴトが、その頃、2課に任されたミッションであった。つまり、何か新しい試みはこの課が請けおうということ。

入社直後は、外部研修、会議の議事録を取ること(専門用語が分からずまともな議事録も取れなかったが)、先輩の手伝い程度(しかできないし・・・)。なにしろ、少人数でまわしている部署なので、先輩は忙しい。I社のマニュアルをどさっと置かれて、「とりあえずこれ読んでおいて」という日もあった。
外部研修でよく行ったのは、新宿住友ビルにあった(今もあるの?)CSKの研修センター。プログラミングのようなことはしなくていいらしく、今でいうアプリケーションソフトの研修に行かせてもらった。これは結果としてはよかったかも。他の部署に配属されていたら、その時期に、ワープロや表計算、データベースの研修なんて行かせてもらえなかったもの。。。
まあ、ワード、エクセル、アクセス・・・ではなく、一太郎(とDos文書プログラム)、マルチプラン(とロータス123)、dbⅢってものだったけど。

そして、秋葉原に当時あった、IBMの研修センターにもよく行った。

シゴト内容はあらためて・・・として。

今回のタイトル「失敗」。
これはよくやった。笑っちゃうくらい失敗した。一新入社員個人としての失敗も多かったし、試行錯誤の時代だった情報システム部の、初めてのことゆえ、チャレンジゆえの失敗も多かった。今ほど便利ではない時代。今だったら簡単にリカバリーできることなのに、その時代は多くの手間をかけてやらざるをえないこともあった。
でも、それで学ぶことも多かったわけだ。

失敗は数あれど、思い出に残る(?)失敗を今回は3つほど。

まず一つは部署としての失敗・・・というか、大変だったこと。
2課で担当していた情報系のシステムに関しては、何かプログラムの修正があった場合等は逐一社内メールで送っていた。「メール」といっても、「電子メール」ではない。「社内郵便」である。
当時関連していた部署は約50。50枚のフロッピーに該当するプログラムのファイルをコピーして、そのフロッピーを社内便用の封筒に入れて発信元と送付先部署を書いて。送付状を入れて、インストールマニュアルを作成し、50部コピーして各封筒に入れて、社内便にのせる。
これだけでも大変な作業。3人くらいでこの作業を行っていたかなあ。

今だったら、電子メールで配信するとか、サーバをいじって更新すれば済むことだと思うのだけど。当時はそんな作業を行っていた。

それでも、うまく変更できればよいのだが。
メールを送った次の日くらいから電話がジャンジャン鳴ってくる。「うまくインストールできません!」「やり方がわかりません!」という問い合わせの・・・。
説明できる程度だったらよいのだが、問題は、送ったプログラム自体にミスが見つかったとき。謝罪の電話やファックスを各部署(50箇所・・・)にし、作業は初めに戻る・・・ということ。あらためて、50枚のフロッピーのコピーからスタート・・・。このあたりはもう、新入社員の力仕事になる。大変だったけど。。。まあ、いい思い出かな?

そして、ワタシ個人の失敗で思い出深いこと。

まず一つ目は、社内ネットワークをバチン!と切ってしまったこと。これは始末書レベルの大失敗だった;;
「これ消していいのかな?」とついついバチン!
・・・これは笑えない失敗だったな・・・

そしてもう一つ。
当時、ワタシの所属課の課長によく電話をかけてくる他部署の課長がいた。
その人は、仕事上、情報システム部と非常に関わりの深い営業事務関連の課の課長であり、2課の課長と同期(?)かなにかでプライベートでも仲がよさそうだった。結構電話でもなれなれしい感じ(失礼!)で、部署名を名乗ることなく、しかも関西弁で、「○○(←自分の名字)やけど、△△(←2課の課長の名前)おる?」と電話をかけてくることが常であった。

ある日もまた同じような電話が。
「△△課長、○○課長からお電話です」といつもと同じようにつなぎ、課長は「おう!」という、これまたいつもと同じトーンで電話に出た。
しかし、その後なぜか妙に恐縮している様子・・・。

なんと。

その電話は、当時の社長からの電話だったのだ。
当時の社長(現CEO)の名字と、いつも電話をくれる課長の名字は同じ。そして同じ関西弁。。。まぎらわしい!
2課の課長はご立腹だったが、これは、ちゃんと部署名を名乗らない方が悪いでしょ~。

というわけで。
新入社員は失敗する生き物である。
20年もたてば笑い話にもなる。

・・・きっとまた・・・続く・・・

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Comments

なんだか超ひさしぶりにきてみたら、
むかしばなし。。
面白かったです☆

とても想像できてよっ!

20年前はひと昔なんだなあと痛感!!

でも今、20代の人と仕事したりしてるんだよね。普通に対等に大人の話をしている。

そんな若者の顔色ひとつから10を知るような感覚はありますね。
でも全然わかることのできないことも。

うむうむ。

20年前のシステムはうーーん。大昔やね。
だってわたし、O社では社内でメール使ったことなかったですよ。とほ。

紙! 紙! 


Posted by: まっちゃん松葉 | February 26, 2010 at 12:07 PM

>まっちゃん松葉ちゃん
>社内でメール
なかったよ~。少なくともワタシがいた時までは。紙の回覧か、電話かFAX。
でも、あのときの経験があるからこそ、メールやネットが普通にあるありがたさがわかるのかもしれない。
ネットワークやメールがなくても、代替のやり方を知ってるという強み!年の功!!

このシリーズ、きっとまた続くのでよろしくね~。

Posted by: lamb_labo | February 26, 2010 at 04:29 PM

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