学生のレポートから
「プレゼンテーション(いわゆる発表)が不得手です」と自己評価している学生(以下、Aさん)のレポートに目が留まった。
レポートというか、ケーススタディをするために各自作成してもらったケースである。
Aさんのレポートの内容のポイントは以下の通り。
1)自分がプレゼンテーションが不得意なことはよく理解できている
2)だから、せめてしっかり準備をしておかなければと思っていた
3)ある授業でのプレゼンテーション本番の日、自分なりにはがんばったものの、やはりあまりうまくプレゼンテーションできなかった
4)友人のBさんは、プレゼンテーションがいつもうまくてうらやましかった
5)シートなどの準備をあまりしていないと言っていたし、Bさんの準備のためのワークシートは確かにそんなに書かれていなかった
6)でも、Bさんは人前で話すことが上手なので、クラスメイト全員の前でとてもうまく発表できていた
7)先生もBさんの発表を絶賛していた
8)私(Aさん)は、「やっぱり私はプレゼンテーションは苦手なんだ」と痛感するとともに、準備がまだまだ足りなかったんだ、私のように発表そのものが苦手な人は、発表の上手な人の何倍もしっかり準備をしなければならないんだと思った
9)私(Aさん)は、せめて「準備がしっかりできること」を自分の強みにしたいと感じた
10)でも、それは陰の努力であって、表で評価されることはないとも思った
11)人前に出ることが苦手な性分はなかなか直せないので、その点が評価されないことは自分でちゃんと納得しなければならない
個人的な考えとして。。。
ワタシも人前での発表とかコミュニケーションとかは苦手だと思い続けて早数十年。
「うっそー」と学生には言われたりするが、苦手。
プロとしてお金もらって職業としているのだから、やるしかないのだ。それは、みんなも社会に出て仕事に就いたら同じこと。
Aさんのレポートのポイント、10)・11)に関しては、「それは違うよ」とコメントしてあげようと思う。努力や誠意は通じるし、聞き手によっては(ワタシなんか特にひねくれているので)、妙にうまい発表の人ほど警戒する。口先だけじゃないのか?準備はしっかりできているのか?あとで、本人の出したワークシート等をひっくりかえしてチェックしたりする。
ワタシは、Aさんには、今後生涯にわたり、「プレゼンテーションが苦手だ」と思っている人のままでいてほしいと思っている。
「得意だ」と思ったとたんに努力と謙虚さは途切れてしまうだろうから。。。
ただし・・・
科目の学習目標的には、「うまく表現できる(ようになった)人」が学習成果をあげた人となるんだろうな~。
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