「「自分」から自由になる沈黙入門」
雑誌かなにかの書評で気になっていて、
ずーーーーっと前に購入。
通勤途中などにチマチマ読んでいた本。
いや~。
おもしろかった!
「自分の個性を生かそう」「かけがえのない自分を大切にしよう」
よく聞く言葉だが、それを、声高に言うことを
「自分濃度が濃い」と定義。
「コミュニケーションや交際とは名ばかりで、お互いがお互いに
自分を押し付けあっているのは悲惨な光景」とバッサリ!
「ジブン」という、アクの強い成分は小さじ一杯で十分。
・・・確かにね。
この本の中で一番心に残ったのは、
「言葉にすると、不粋」という項目。
正しいこと、それ自体は言うまでも大切なれど、
「自分の」正しさを言い張ることは、たいていの場合、
周りの人にとって有害であります。
どうしても、「正しいこと=正論」をふりかざそうとしてしまう。
でも、それは「他人のため」と思っていながら、
実は「自分のため」なんじゃないの?
という問いかけ。
「論理的に正しい議論」によってコテンパンに論破することも
品性を欠く行為。
「相手に変わってほしい」と思うのは欲と怒りの心で、その
波動をぶつけることで相手はかたくなに変わらなくなる。
反対に、この猥褻な欲望を捨てれば、相手が変わって
くれる可能性もある・・・そうだ。
うわー。
もう本当に心あたりのあることばかり。
読み進みながら、自分の日常を思い出し、
冷や汗をかき、ニヤっとするという
感覚かな?
ここまで悟った人にはなれないけれど、
たまに自分の言動を振り返るときに思い出すと
いいかな・・・と思う。
何かにイラっとしたり、自分語りばかりしそうになったら
「ドウデモイイ」と念じてみよ。
「求めない」という本も売れているとか。
上昇意識が強かった時代、世代から、何かが
変わってきているのかも。
それとも現代人が疲れているだけ?
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