中小企業診断士制度見直し案に思う
う~ん、突っ込みどころ満載の見直し案。
本当に中小企業診断士という資格と、われわれの仕事の実態に
ついて理解しているメンバーが考えたものなのかどうか・・・
非常に疑問なんですけど・・・。
詳細(PDFで43ページもあるよ)は細かく見ていないが、
すごく気になる点だけ、あげてみる。
(1)科目合格制度
・法務、経営情報、そして中小企業政策。
2年たてば、改正ありの環境変化ありの・・・では?
(2)新規事業と助言理論を1次から2次へ
・1次の基礎知識として必要な内容だと個人的には思う。
・コンサルティングやセミナーなどで、即使える知識が
結構ある。
・成長しつつある中小企業(つまり、がんばっている中小企業、
中小企業庁が支援しろといっている中小企業)をコンサル
するには、新規事業開発で学ぶ基本的な知識が案外
使える。応用できるようにする”基礎”がまず必要。
成長前期の、「イケイケ」だけど「マネジメントは不安定」な
時期をどう乗り越えるか?とかね。
↑ 中小企業に対するコンサルティングの仕事の比率が
低いワタシが、その数少ない経験の中で何度も
感じたのだから。
・自分のいいたいことだけ、クライアントにいう同業者も
悲しいかな、まだ!存在する。助言理論の傾聴とか質問技法は
強制でやっておくべき。
(3)実務面の更新の要件
・「中小企業の経営診断の実態」に即した・・・ってどういう意味?
・診断実務のみが更新要件となる?執筆やセミナーなどは対象外?
・公共診断だけのフィーで食っていける人は少数(安いから)。そして
診断してもらいたくても、経済的負担を嫌い、コンサルを入れない
企業も多いのだけれど。受け入れ企業はそんなに増えるとは
思えない。
「中小企業に対する(直接的な)診断を行うことだけが
われわれの使命」
この見直し案のトーンからは、そう言われているような気がする。
ちょっと考えてしまった。
セミナーの講師やら講演やら、調査、各種執筆、次世代の
診断士の育成やら・・・すべて間接的にではあるが、中小企業の
支援の一環だと思い、信じて10年やってきたんですけどね。
もちろん、多くの優秀な企業内診断士の方々もしかりかと。
資格の名前に実態を合わせようとするのではなく、
実態に資格の名前を合わせた方がいいんじゃないでしょうか?
なんてことをパブリックコメントに書いても無視されるだろうな。。。
Comments
ブログへの訪問ありがとうございました。
今回の案が、診断士制度の改悪だという点については、まさにおっしゃるとおりだと思います。最終的にどうなるかは別として、パブリックコメント送るつもりです。
ペーパードライバーとして (← 皮肉のつもりです)
Posted by: でんすけ | February 22, 2005 08:20 AM
旧制度1次合格者で2次試験不合格者に告ぐ
今回の中小企業診断士制度改正について、特に、旧制度1次合格者の取り扱いについて大いに疑問に感じます。
まず、旧制度で平成12年度までの合格者は、今回も、1回に限り、1次免除であり、養成過程等の受講も1回に限り可能との事。
しかし、「平成13年~17年の2次試験受験者を除く」との事に対しての、意見および、要望を中小企業庁に各人が出していきましょう。
つまり、平成13年~17年の2次試験受験者は、1次試験免除という事が、旧制度において、半永久的として保障されており、既得権があると考えます。
少なくとも、2次受験に向けて千時間程度の学習をつんで、試験に挑んだ結果、不幸にも、不合格となったものが大多数と思われます。
その意味からしても、平成12年以前の2次未受験者の方以上に、診断士になり得る現在の能力および、中小企業にコンサルタント等として、即戦力と成りうべきスキルをもっている事を確信しております。2次受験者は、必ずや、中小企業の発展に貢献できる可能性を秘めていると考えます。
少なくとも、養成過程等の受講の機会だけは、残して頂きたい旨を中小企業庁に訴えていきましょう。
旧1次合格者は、2次試験を受験する時は、養成過程受講という選択肢はありませんでした。
この点を十分に、考慮して頂き、公平の原則から「旧1次合格者の養成過程等の受講は1回に限り可能である」との項目を加えて頂くべく、旧試験1次合格者は、強く中小企業庁等に要望をだされる事を切にお願い致します。
Posted by: 旧1次合格者 | September 18, 2005 12:45 AM
>旧1次合格者さん
はじめまして。
制度変更の過渡期というのは難しいものですねえ。
1次・2次とまったく毛色の違う試験を突破しなければならない、という資格の主旨はいいと思うのですが、
いざ、今回のように制度を変えようとするとさまざまな問題が・・・。
その中で、公平さを保つしくみを作らなければいけないことには違いないと思います。
新制度により、民間に幅広く開放するという「養成課程」に関しては、
正直イメージがわかない・・・。
大学校出身者と会うことはほとんどないもので。
Posted by: lamb_labo | September 18, 2005 08:18 PM